HIROYUKI.Y

今日もイケメンY君の話。

私はY君と別れた後、たくみと付き合い始めたがそれでもY君を忘れられなかった。
イケメンだから?超男前だから?・・・それは違う。
初めての恋愛だったから。初めて大好きになった男性だったから。
高校生の恋愛の思い出って強烈でしょ?


私は高校卒業後、百貨店に入社した。
1Fの紳士服売場に配属された。

私の務めていた百貨店には5階にも紳士服売場があった。

ここで先日書いた高校の友達の話がまた出てくるのだ。


「ゆ○こ、知ってる?Y君の新しい彼女、ゆ○こが働いている百貨店の5階にいてるらしいで」
「私、その子(私より2つ年上だった=Y君より2つ年上)見てきたけどなあ」

ゆ○こにそっくりやったで!名前はなあ・・・」以下省略、てかもう覚えていない(←お喋りでしょ、この私の友達)


一々教えてくれんでもええのに・・・と思いながら私は5Fまで「その彼女」を見に行った。


「その彼女」は私が声を掛ける前に先にこう言われた。

「○○さんですよね、Y君から聞いています」


「あ~~~ん!?(ヤンキー風に読んでね)」と思いながら、お顔拝見。


ふ~ん、私ってこんな顔してるんや。
(身長は私より低かった)


と、同時に私は悲しくもあり、自惚れてしまった。


Y君も私と同じ気持ちなんや、私の事を忘れてないんや。と。



ある日こんな事があった。
私の勤務している百貨店は心斎橋にあった。

仕事が終わると殆ど心斎橋界隈で遊び倒していたが、その日は難波まで百貨店の友達と歩いた。
(たくみは東京の専門学校=あの田中角栄が卒業した中央工学校へ無理やり行かされていた、ので私は遊び放題だった。
但し男性関係の遊び等一切した事はない、たくみに操を立てていた)


その途中で・・・Y君とその彼女とすれ違ったのだ。二人は腕を組んでいた。

Y君は私には気付いていなかったが「その彼女」は勝ち誇ったように私を見て微笑みやがった。


私は複雑な気持ちだった。



またその反対もあった。

私の最寄り駅でたくみと手を繋ぎながら電車を降りた時、偶然Y君も降りてきた。
私はたくみに言った。
「あの子がY君やで」

Y君は私達に気付いた。


たくみはツカツカとY君に近寄り
「アンタがY君か、顔は知ってるで、ほなな」(超イケメンなのでこの辺りでは有名人だった・・・らしい)
たくみらしいと言えばたくみらしいが。


Y君も複雑な顔をしていた。


こんな事もあった。
仕事も終わり、「今日はサーファーのお店へ行って服を買おう」と思い心斎橋を1人で歩いていると
反対側からY君も1人で歩いていて段々近付いくとともに、私はドキドキした。

Y君は私に近寄って来て
「久し振りなや、元気にしてるか」(メチャクチャ優しい顔で囁いた)
「元気やで、Y君も元気そうやな」

たったそれだけ話してお互いの方向へ歩いて行った。
私は涙が出そうだった、すんごく切なかった。
Y君を追い掛けたかった!


でも出来なかった。
たくみがいなかったら私は追い掛けていたのだろうか。


Y君と心斎橋付近でよく遭遇したのは何故か。
それは新しい彼女を迎えに行く為だったのだろう。


こういう事もあった。
私が心斎橋の「ガラスコップ専門店」の店先で綺麗なコップを見ている時、後ろから男性の優しい声が聞こえた。

「それ綺麗やなあ」

Y君だった。Y君の顔が私の肩辺りにあった、びっくりした。

突然の事だったので私は

「う、うん、綺麗やろう」




お互い嫌いになって別れたのではない。
好きだったのに別れてしまった。



やっぱりY君とは縁がなかったのだろう。


それしか言いようがないのである。