極道

浅田真央はある意味「極道」です。その道を極めるという意味で。


もう辞めたほうがいい。とか
結婚して幸せになってほしい。とか

これは只のド素人の意見でした。
彼女は私達の遥か斜め上を行く選手だという事を完全に忘れていました。

あのショートご覧になりましたか?
あのフリーの3Aをご覧になりましたか?

SPの構成、3A、3F-3Lo、そして3Lz。世界No.1の超絶高難度です。
今考えられる最高難度です。
しかもシニアデビューから10年、最年長の25歳です。休養明けです。

3Aが凄いのは皆さんお分かりになりますよね。
ではアナウンサーや解説が統一して言っている「3-3」

3-3にも色々あるんですよ!
例えば村上佳菜ちゃんや引退したあっこちゃんが跳んでいた3-3は3T-3T。(これが一番低い)
次に本郷理華ちゃんやワグナーが跳んでいる3F-3T
そして某国の誰かさんが「この技は私だけにしか出来ない」と豪語していた3Lz-3T
今は3Lz-3T、トップ女子なら誰でも跳べます。
と言いましょうか、3Aがない選手は3Lz-3Tが跳べない限りトップへは行けません。

その3Lz-3Tより難易度が高い3F-3Lo!

今季フィギュアスケート界のマエケンこと村上大介がスケアメで3Lz-3Loを後半リカバリで入れてきた時には痺れました!
(安藤美姫、今はタレント崩れになってしまいましたが現役の頃は3Lz-3Loを跳んでいたんですよ)


セカンドに3Loを持ってくるというのは本当に本当に凄い事なんです!
ですがジャッジは相変わらずで、認定はしませんでした。
SP後半の3Lzにしてもどこが「e」なのか私にはさっぱり分かりません。
(これだけ観ていたらエッジの傾きで何のジャンプか分かるようになりました)

ニコニコ動画のイタリア解説でその辺りを憤慨しながら解説しています。
イタリア解説は本当に涙が出ます、有難いです。
ニコニコ動画「【イタリア版翻訳】浅田真央 2015 中国杯 SP」で検索してみて下さい。

自国の解説より余っ程愛があります。
「マオだけ取り締まるのはおかしい!他の選手も同じ様にジャッジしなければならない」と。

例えば浅田真央が白人なら80点は出ていたでしょう。世界新です。
(ショートの記録は真央ちゃんが2014年世界選手権で出した78点です)


でもね。
復帰明けの真央ちゃんにこれ以上負担をかけてはいけません。
これからのスケートは彼女が言うように
「一つ一つの技を極める」です。


浅田真央のライバルは浅田真央です。
もう他の選手とは比べられません。

何故なら浅田真央のスケートは全てにおいて超一流だからです。
スピン・スパイラル・スケーティング、特筆すべきはあのツルッツルのスケーティングです。
佐藤信夫先生と築き上げたあの素晴らしいスケーティングなのです。

浅田真央はマスコミのいう「トリプルアクセル(3A)」だけではないのです!
オールラウンダーのスケーター、いやファイター、アスリートなのです!

分かりますか!
浅田真央の様な選手は二度と出て来ません。
去年の世界選手権で世界新を出した構成より高いんです!

それを復帰明けにサラッとこなしてくるのが浅田真央なのです!

15歳でロシアの金メダル候補だったスルツカヤを破って優勝した少女が
今はロシアの若手、ソトニコワ・タクタミシェワ・ラジオノワ・リプニツカヤ(今季は成長期で沈んでいますが)
ポゴリラヤ・メドベデワ等々、次々と出てくる選手達と戦っているのです。

メドベデワは今年シニアに上がって来たので直接対決はありませんが
他の選手は全て破って優勝しています。(ソチのソトニコワ除く)


これがどれだけ凄いか分かりますよね!

じゃ、もう一度、今度はメジャーのイチローで例えます。

メジャーのパイオニア野茂との対決から始まり、今でもダルやマー君と戦っているイチローと言えば分かりますか?


これはねえ、マスコミ・日本スケート連盟・悪の枢軸ISUに対して言ってるんですよ!

あ、書いていて段々腹が立ってきた!


こういう風に書いていては当の真央ちゃんが悲しみますよね。


真央ちゃん、ショート終了後、信夫先生とお喋りしていました。
その中に以下の様な会話がありました、ハッキリとは聞き取れませんでしたが。

「ショートの最高点って何点でしたっけ?云々」
「それは貴女が持っているでしょ、云々」


そういう女性なんですよ、真央ちゃんは。見た目菩薩でも中身はサムライですから。
点数なんて考えていないんですよ。この会話ほっこりしました。


何故浅田真央がこれ程までに支持されるのか。
それはこの10年、彼女の壮絶なスケート人生を皆が共有しているからです。
スポーツを殆ど観ない人でも「浅田真央」は知っているでしょ。


アホISUが推薦する「構成を下げて」真央ちゃんがスケートをすれば少しは点数も上がるかも知れません。


でもそんな「女」じゃないんですよ。
去年タクタミが3Aを跳んで(転けても回り切ってとか何とかで認定されてますが)こう言っています。
「これからは3Aを跳ばなければ。Mao Asadaや3Aを跳んだ先人達のように」


この言葉にはMao Asadaも燃えまくった事でしょう。

「じゃ、私、SPは4トリプルでいこうっと♪」=3A、3F-3Lo、3Lz

真央ちゃん的にはこんな感じでしょう。

ああ、真央ちゃんの事を書き出したら止まらない、この辺でPCを閉じよう。


中国杯の表彰式です。
左から、本郷理華・浅田真央・エレーナ・ラジオノワ

理華・真央・ラジ子

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